税理士の山本です。
会計事務所の採用HPを眺めていると、
「税理士試験の専門学校の学費を全額負担します!」
という事務所を見かけることがありますよね。
これだけ見ると、素直な方、心のキレイな方は、
「専門学校の学費を負担してくれるの!?なんて素敵な事務所なんだろう!」
と感じるかと思います。
ですが、実際にはそんなうまい話はありません。うまい話には、必ずウラがあります。
どういうことかというと、雇う側の事務所は、
「負担する専門学校の学費分、賞与の金額を少なくして年収(人件費)を調整する。」
こういったことをしています。
①Aさんは受験生ではないので、事務所が負担する専門学校の学費は0円。賞与は30万円。
②Bさんは受験生。事務所が負担する専門学校の学費は10万円。賞与は20万円。
簡単に言うと、こうやって賞与の金額を調整することによって、
雇う側の事務所は、AさんもBさんも合計30万の人件費負担になるようにしています。
びっくりですよね。
もちろん、本当の意味で全額負担している事務所もあるでしょうが、
労働集約型のビジネスである税理士事務所の経営では、
実はそういった調整をされていることも多いのが実情です。
「税理士試験の専門学校の学費を全額負担します!」
という採用文句は、嘘は言っていません。ですが、説明が足りません。
本当は、
「税理士試験の専門学校の学費を全額負担します!(でも、賞与で調整させてもらうよ)」
というウラの意味があるかもしれませんので、採用文句は気を付けてご覧ください。