税理士の山本です。
「資格と経験、どっちが大切でしょうか?」
会計事務所への就職・転職は、資格・経験のバランスが大切になりますが、
未経験なのか、経験者なのか、どれくらいの資格を有しているのか、など
あなたがどんな状況かによって優先すべき順位が違います。
一般的には、
①未経験での就職・・・資格>経験
(というより、経験がそもそもないので、資格+若さでアピールするしかない)
②経験者の転職・・・経験>資格
(税理士資格を持っていると、むしろ独立と顧客引抜きを警戒されて不利)
ということが言えます。
そのため、正社員での就職をお考えなのであれば、
「資格の取得(税理士試験、1科目以上)」→「未経験で就職」→「経験を積む」
パート・アルバイトからのスタートをお考えであれば、
「資格の取得(簿記3級以上)」→「未経験で就職」→「経験を積む」→「正社員へステップアップ」
というルートが、資格・経験をバランスよく身に着けている方の王道のルートでもあります。
逆に、オススメできないのが、
「無職専念で勉強し、税理士資格を取得してから、経験を積みはじめる」
・・・税理士試験は10年以上合格しない方も多く、どんなに優秀な方でも2年はかかります。
せっかく資格を取得しても、何年も社会から離れていた方を雇う事務所はほとんどありません。
「実務経験を十分に積んでから、税理士試験をスタートする」
・・・計算力、暗記力勝負の税理士試験は、若い人がどうしても有利です。
また、年齢を重ねると、家庭を持つなどして勉強に集中できる時間が少なくなります。
何より、税理士試験は長丁場です。人によっては10年以上かかることもあるので、
若いうちに複数科目取得しておかないと、体力や心がもちません。
こういった理由から、資格・経験を極端に優先した選択は、あまりお勧めできません。
資格も経験も大切です。バランスよく積み上げていきましょう。