税理士の山本です。
「一般企業の経理と会計事務所って何がちがうの?」
会計事務所への就職を検討なさっている方は、この疑問を持たれる方が多いです。
そこで、今回は、両者の採用の違いをご説明したいと思います。
1.一般企業経理の採用
まず、一般企業の経理は、「中小企業」「上場関連企業」に分けることができます。
①中小企業の経理
まずお伝えしなければいけないことは、中小企業では、そもそも経理の募集が少ないということ。
上場企業とは違い、売上に直接貢献しない、間接人員を抱える余力のない会社がほとんどだからです。
そのため、採用募集があっても人員の枠はわずかで、採用倍率は4~5倍以上の狭き門となります。(採用枠の少ない地方であれば、この倍率はさらに上がります)
また、雇う側の本音を言うと、女性スタッフを募集していることが多く、男性が採用されにくいのも特徴です。
②上場関連企業
次に、上場関連企業ですが、こちらは新卒一括採用がメインのため、
中途入社であれば、上場企業経理経験者・専門職(税理士、会計士等)以外を採用する企業はほぼありません。
また、新卒で経理配属されるかどうかは、入社時の適性で決まるのが一般的です。
ちなみに、簿記2級程度では、経理配属にはならない可能性が高いと思ってください。
簿記2級では商業簿記・工業簿記の基礎しか学ばないため、上場企業経理で求められる知識水準からすると弱いからです。
(実際、新卒で上場企業経理に配属された私の友人は、皆、入社前に簿記1級の資格を持っていました。)
2.会計事務所の採用
次に、会計事務所の採用ですが、
こちらは未経験者や第二新卒にも比較的優しいという特徴があります。もちろん専門職採用です。
求められている知識についても、簿記3級程度から採用されますので、間口が広いのも特徴です。
また、未経験者であっても通年採用が行われている事務所も増えてきていますので、
一般企業のように、「新卒でないとダメ」「経験者でないとダメ」ということもありません。
そういったこともあってか、旦那さんの転勤や出産、育児のために、
1度勤務していた会社を辞めざるを得なかった女性が復帰しやすい職場というのも特徴ですね(実際、そういう方は多いです)。
ちなみに、うちの事務所も、簿記3級程度の知識さえあれば未経験であっても採用しています。
これは「知識のいらない単純作業しかない」というわけではなく、
働くスタッフのことを考えると、知識より人間関係の方が大切だと感じているので、
できるだけ多くの方とお会いしたいと考えているからです。
そんなうちの事務所が気になる方は、採用求人エントリーフォームよりぜひご応募ください。